東急グループは本拠地である「渋谷」を都市開発事業における重要拠点として開発しているそうです。将来ビジョンの「エンターテイメントシティしぶや」のリーディングプロジェクトとなったのが、渋谷駅東口に位置する東急文化会館跡地に2012年4月26日にオープンした複合商業施設「渋谷ヒカリエ」。東急百貨店が運営する地下3階から5階までのショッピングエリア「ShinQs(シンクス)」には約200の売場・ショップが軒を連ね、そのうちの7割以上が渋谷初出店となっています。
今回は、株式会社東急百貨店・ShinQs出店準備室の中野和夫氏に3階の男性用スイッチルーム(同店におけるトイレスペースの名称)への「アクア・ちょびっと」の導入、ならびに女性用スイッチルームへの「アクアエース」の導入に至った経緯や導入後の状況についてインタビューしました。
株式会社東急百貨店・ShinQs出店準備室の中野和夫氏インタビュー
「日本初」と「チャレンジ」を掲げた当店のコンセプトに合う、優れた節水・脱臭機能とスタイリッシュなデザイン性が決め手となりました。
節水装置「アクア・エース」を導入
■中野氏:当店開設は、東急グループによる渋谷開発の中で先陣を切るプロジェクトの一環の中の出店であり、とにかく今までにないもの、将来の開発につながるものとして「日本初」と「チャレンジ」といったことをテーマに掲げ、なおかつ「省エネ」と「環境配慮」という時流やビルのコンセプトも重視し、その条件に適合した店づくり、各種設備の導入を目指していました。実際に照明は、ベースはもちろん什器から後方スペースに至るまですべてLEDで、恐らくここまで徹底したのは「日本初」ではないでしょうか。
木村技研は東急電鉄関係者の紹介により当プロジェクトに関わるようになりました。それ以前から節水装置が同業他社の商業施設に多数導入実績があったことは認識していました。他の商業施設での「アクア・エース」の節水効果等の実数値を見ると大変優れた装置であることは明白でした。既に木村技研のライバル会社の節水装置を既存店では設置済でしたが、開発テーマの「チャレンジ」に則り、新しい取り組みとして節水装置は「アクア・エース」を導入することを決めました。
男女ともにスイッチルームの利用率は高く、実験店舗として成功したと評価しています。
3階男性スイッチルームに「アクア・ちょびっと」を導入
■中野氏:女性用スイッチルームの衛生陶器も含め意匠にはこだわりました。当施設は20代~40代の働く女性をターゲットにしていますから、お客様比率を考慮し男性のスイッチルームは少ないのですが、女性同様のコンセプトで進めるべく、国外も含め様々なメーカーを探しましたが見つからず苦心していました。ちょうどその頃に木村技研が衛生陶器の開発に取り組み、節水はもちろんのこと臭気を軽減できる製品を開発したことを知りました。しかもデザイン性に優れ、非常にスタイリッシュだったため、パールシルバーの色調のものを発注し、納期ぎりぎりに間に合わせました。「日本初」と「チャレンジ」をテーマにしている当店に適合した製品だったことが決め手となりました。
節水について利用者に対しては特にアピールはしていません。何かの機会があり、理解してもらえれば良いと考えています。両製品共に新築の店への導入ですから過去との比較ができないため、何らかの評価をくだすのは容易ではありません。しかし、当社の他の店と比較しても男女共にスイッチルームの利用率は高く、実験店舗として成功したと評価しています。
施設概要及び設置状況
階数 |
地下3階・地上5階
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トイレ数 |
男 ➡大便器7器、小便器8、女 ➡42器(洋便器40器)
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当社製品内容 |
「アクア・ちょびっと」設置 :3階男性用スイッチルーム ➡小便器3器当社節水装置
(フラッシュバルブ)「アクア・エース」設置:全フロアの女性用スイッチルーム ➡洋便器40器
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設置開始時期 |
2012年4月(同店オープン時)
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